良い勘違い

キッズのためのメンタルトレーニング - 第78回
掲載日:2011年12月13日

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サガン鳥栖!J1昇格おめでとう御座います。
九州にJ1で戦うクラブがあることは本当に嬉しいことです。
それは子ども達にトップレベルのプレーを目の前で見せることができるから。
「学ぶは真似る」といいますが、子どもの成長段階の始まりは「真似」です。親を真似することから言語・思考・感情・行動などを身に付けていきます。
サッカーも同じ。キッズ年代では論理的かつ実践的なアドバイスより、トップレベルの選手を見て真似ることが一番のトレーニングだと思います。
ロアッソも熊本県民の子ども達にトップレベルのプレーを見せることができるようにJ1昇格を達成しなければと強く感じました。

サガン鳥栖はクラブ創設以来、初J1昇格!出会いは必然ですね。
私はB級コーチライセンスのため、熊本のアカデミー宇城で講習会に参加していますが、サガン鳥栖の清水氏、斉藤氏も参加しています。
清水氏から「鳥栖は2度の経営難を乗り越えてきたからJ1昇格は格別です」と今までのクラブの歴史を聞きました。
また、最終戦、熊本のサポーターが鳥栖のサポーターへ

サガン鳥栖を愛する全ての人へ
堅忍不抜の努力に敬意を表します
追いつき追い越すまでJ1にいてね

という横断幕を掲げました。
クラブの歴史、サポーターの横断幕から、絶え間ない努力、諦めない心、そして人の協力、団結があって、目標は成し遂げられると思いました。

今 回は私の感想のような内容になっていますが(笑)、私が子ども達に養ってほしいと思うメンタリティーの1つに「自己効力感」があります。簡単に説明する と「自分が求める結果を叶えることができるか、求める結果を叶えるために必要な行動ができるか」という見込み感です。これは自信の一部とも言われる大事な 考え方です。
この見込み感がなければ、取り組もうとも、挑戦しようとも、努力しようともしません。また「私はできる」と思う気持ちがなければ、何も始まりません。歴史 上の人物、偉人たち、成果を上げている人物に共通するのは自己効力感ではないでしょうか。
私は、子ども達に「良い勘違い」と言っています(笑)

サガン鳥栖の初のJ1昇格、ロアッソサポーターの横断幕から改めて「自己効力感」の大切さを痛感しています。
自信=「自分を信じる」「自分たちを信じる」。信じるは「人に言う」こと。
人に言えるだけの思い、志がある証拠ですし、人に言うことで思いを再確認しながら、思いを強くさせることができます。
また、言うことで言われた人は、少なからず協力してくれます。
次回は自己効力感を高めるために必要なことについて説明します。


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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