モチベーション

キッズのためのメンタルトレーニング - 第119回
掲載日:2013年7月23日

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暑さが続く毎日ですね。「暑い」の漢字を見るだけで私は暑くなります。
「日=日光」と「者=人」ですから、私達の上に太陽がサンサンと降り注いでいると思うだけで…。と考えるようになり先週、数年ぶりに風邪を引いてしまいました。夏風邪は長引きますよ。未だに咳が止まらず。”病は気から”といいますが、まさにその通りですよ!
何故、夏は嫌。暑いのは嫌い。と言い続けてしまったのか…後悔しております。

さて今回は最近、何かと相談を受けることの多い「やる気」について。

“やる気”とは動機付けと言われています。
動機とは「人が意志を決めたり、行動を起こしたりする直接の要因」であり、心理学では「行動を引き起こし、その行動に持続性を与える内的原因」です。つまり、やる気がある人は動機が明確にある人です。
例えば、「テストで良い点数をとるため」「ゲームを買ってもらうため」「褒めてもらいたい」「もっと知りたいから」「大好きだから」など。

しかし、この動機が明確であっても、動機自体が「内発的」か「外発的」で大きくことなります。
先の例えで言えば、「テストで良い点数をとるため」「ゲームを買ってもらうため」「褒めてもらいたい」は外発的で、「もっと知りたいから」「大好きだから」は内発的です。
皆さんが子ども達にやる気を与える方法で一番に使われているアメ(報酬)とムチ(罰)は外発的です。
何度、報酬や罰を与えても…いつまでたっても「自主的」「自発的」にならないのは外発的だからです。
外発的動機は「一時的で持続性がない」のでご注意下さい。

内発的動機は「自らの意欲や好奇心によってもたらされる動機づけ」です。
幼い子どもを観察していると解りますが、大好きなことになれば親や周囲のことなど関係なく、いつまでも遊んでいますね。
親が「しなさい」と言わなくても、します(しています)。
サッカーが大好きな子どもほど、サッカーが上手ですよね。

内発的動機を育てるには会話が必要です。
面倒なことかもしれませんが、効果的な手法です。
どのような会話かと言えば「なぜ○○○をしているのか(したいのか)(しなければならないのか)」と質問して、後はオウム返しです。自己会話でも構いません。例えば「サッカーがしたい」→「面白いから」→「ボールを蹴るから」→「ゴールが決まるから」→「楽しいから」。
これは私が今考えたことですが、私がサッカーをする動機は「楽しい」からであり、勝つ・負ける・上手くなる・選ばれるとかではありません。やる気が低下す る持続しない時は「松山君は何のためにサッカーしているのかな」と質問するだけで、私は「そうだった」と気付くでしょう。または「楽しむためにはどうすれ ばいいのかな?」と質問すれば、上手くなるために努力するでしょう。


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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