正否を指摘する

キッズのためのメンタルトレーニング - 第85回
掲載日:2012年3月27日

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先日の熊本県知事選は、現職の蒲島郁夫氏が再選を決めました。「幸せを実感できるくまもとへ」をスローガンに地域振興などを訴えたことが再選の要因 である と記載されていました。私も熊本県人に幸せを実感してもらいたいと思っているので、蒲島知事のスローガンが実現することを楽しみにしています。
しかし、「幸せを実感できるくまもと」を実現するためには、現状を知ることが重要ですね。私たち熊本県人の求める「幸せ」とは何なのか?何をして「幸せ」なのか?幸せと感じる瞬間は人それぞれですからね。
ちなみに私が求める幸せの瞬間は「自分の時間」。
最近、時間に追われ休みも取れないので…自分の責任ですが(笑)

親の幸せは、我が子が元気(健康で)逞しく育つことが一番でしょう。
ある調査では「子どもと遊ぶ」「文化の伝達」「ものの支援」が子育てに関する親のニーズでした。
共働きが増加し、給与も不安定な社会ですから、当然のニーズかもしれません。
一方で祖父母の子育てへの関わりは「文化の伝達」「知恵の伝達」「親の悩み相談」。
子どもとの直接的、間接的な関係性はあるものの、子育てに関するニーズに違いがありますね。

子どもとの時間、様々な支援も必要ですが、時間や支援が増えたからとニーズは満たせません。
なぜなら、そもそもの考えを変えなければ。
ケーキを食べて幸せと感じる人にケーキを2個・3個と与えれば幸せも2個・3個と増えるでしょうか?増えませんよね。

私の意見ですが祖父母の「知恵の伝達」が重要だと思います。
子育ての知恵、家庭の知恵、親としての知恵などを知ることが先ではないでしょうか。
私の祖母は「食べられるものがあるだけで幸せ」とご飯に味噌汁で両手を合わせて感謝していました。

日本の子育ての特徴といえば「性善説」や「母性原理」を基礎においています。
子どもが悪いことをした場合でも、「いい子」というタテマエのもとで、親や教師(指導者)の気持ちを理解させようとする子育ては、親子間などの対立や緊張 を和らげる反面、子どもの自己主張・自己表現の機能をはじめとする自我の確立を遅らせると考えられています。
一方、アメリカでは、子どもの非を正面から指摘し正そうとします。
アメリカの育児書には「子どものわがままに譲歩するな」「しつけの一貫性が重要」と強調されています。

現在の子どもの現状として、わがままな子どもが増えており、自分の思い通りにならないと相手を攻撃したり退行行動を示したり、始末に終えない子どもが増加しているといわれています。
正しいことは正しい、間違っていることは間違いと指摘することも「知恵の伝達」と思います。


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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