冒険

キッズのためのメンタルトレーニング - 第148回
掲載日:2014年11月6日

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我が子が人の話を聞いている時に「静かして(黙って)人の話を聞いて欲しい」と思ったことはないでしょうか!?。
特に幼児期から低学年の子ども様をお持ちの方は、一度は考えたことはあるでしょう。
私も有り難く園児〜高校生までの年代を指導する環境にいるため、幼児期から低学年の「話を聞く姿勢や態度」が「できている子ども」と「できていない子ども」を拝見します。

では何故、話を聞ける子どもと聞けない子どもに分かれるのでしょうか!?
発達心理学の社会性(社会スキル)の発達からみると「親子関係」が影響していると言われています。

子どもが最初に経験する人間関係は親子関係です。
その親との関わりの中で様々なコミュニケーションの仕方を学び、親や家族の外でも使うようになります。
子どもは家族の中のコミュニケーションの様子を常に観察し、家庭の中で身につけたコミュニケーションの方法を家庭外で使うということです。

以前、お話しましたが、子どもの学習は「モデリング(観察学習)」がベースとなります。
モデリングとは「周りの人がどのような言動をしているのかを見て、それを自分の行動に取り入れること(身につけること)」であるため、子どもを見ているだけで親や家庭の中を知ることもできるという訳です…子どもの遊び「ままごと」が代表的ですね。笑!

親の躾スタイルと子どものコミュニケーションスタイルのデータから、家庭内のコミュニケーションが受容的(受け入れる)でルールを守るなどの躾があると、子どもは周囲に対して積極的かつリーダーシップがとれるようになります。
逆に、受容性が低い場合は(受け入れず)、不安や緊張が高まり人間関係で神経質になり、厳格な場合は家庭の外でワガママなコミュニケーションとなってしまいます。
また放任的な場合は他者とのコミュニケーションスキルが習得できず、引っ込みがちになると言われています。

我が子の人間関係や話を聞く態度を見て、我が子に注意する前に、私たち大人(家庭)のコミュニケーションスタイルと躾のスタイルを見直してはいかがでしょう。


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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