クラブへのかかわり方

キッズのためのメンタルトレーニング - 第14回
掲載日:2009年5月26日

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最近のコラムでは「めざせ!ベストサポーター」の小冊子の項目に沿った内容ではなく、私個人の日頃の活動による気付きや学び、学術的に言えば研究や 調査と 言われる内容等を皆様にご案内してまいりましたが、この小冊子を読んでおりますと私が練習や試合(現場)で感じることと同じことが記載されておりますの で、直接現場で子ども達やサッカーに携わっておられます保護者や指導者の方々に少しでも現場に沿った内容で解り易く説明するために、私の言葉でご案内させ て頂いております。

ぜひ一度、この小冊子を読まれれば、私が伝えたことがより理解できると思いますので、読まれますことをお勧め致します。

今回も現場で良く見る、聞くことですが、「めざせ!ベストサポーター」P26・27 「サッカーを知っているお父さんへ」という題にもありますように、ご自身がサッカーをしていた経験があられます保護者(特にお父さん)と現場のかかわり方についてです。

若い頃にプレーをしていて、ついつい子どもがしていることが気になって、口を出してしまうことや、チームや指導に対してもご自身が経験されておりますので、意見等を述べられることがあります。

これは決して悪いことではないと思いますが過剰になりすぎてしまうケースがあり、この場合では犠牲になっているのは子ども達だと思います。

例えば、お父さんからのアドバイスと指導者からのアドバイスが違えば、どちらの言葉を聞いたらよいか実行したらよいか悩むのは子どもです。
また、指導に関する過剰な意見は時として指導者にプレッシャーやストレスを与えてしまいます。

このことについて世界の強豪クラブチームでは、実際にどのような対応をしているのかご紹介しますのでご参考にして下さい。

サンパウロFC(ブラジル/サンパウロ市)
「練習の送迎はしてもらうが、親御さんには施設の外で待ってもらっている。 練習は見せない。親が見ていれば子どもは落ち着かないし、親の無駄な応援や落胆した姿は子どもにプレッシャーを与えるだけ。だからサンパウロの施設内で行 う練習試合では、親は入場禁止にしている」

サントスFC(ブラジル/サントス市)
「基本的に練習は見学禁止。ただし、寮に住んだりホームステイしている子どもの親が見学に来るのは特別なことと言える。もっとも、試合の見学は許可しているが、両親の存在は結構難しい。監督に不要なプレッシャーをかけてしまう」

ボガ・ジュニアーズ(アルゼンチン/ブエノスアイレス市)
「両親が練習を見学するのは問題ない。ただし、我々の方針を尊重してもらう。プレー上の問題に首を突っ込んでくる親もたまにいるが、それは認められない」

ベースボールマガジン社 ジュニアサッカー 世界の育成術より


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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