伝え動かすには

キッズのためのメンタルトレーニング - 第52回
掲載日:2010年11月23日

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メディアの力は本当に凄いですね。先日、全国高校サッカー選手権大会・熊本県予選決勝が生中継されましたが、ゲームが終わり携帯を見ると…約20通のメールが!当日の深夜まで「おめでとうメール」や「テレビに映っていたぞ」と、久しぶりの知人からもメールを頂きました。
メディアの情報力(伝達力)は何よりも誰よりも速く正確に伝わり、人の心に影響すると感じました。

今の熊本のサッカーの発展や成長には、キッズの試合をテレビで放映していることも影響していると思います。
また、野球が根強く人気な訳もプロ野球の試合をライブで放映しているからでしょうか。

人に「伝える」ことの難しさは誰でも経験していると思います。そして「動かす」ことも。
私も指導する立場として「伝え動かす」ことの難しさを毎日、経験しています。人の行動を変える(心を変える)ことが、この世の中で一番難しいことではないでしょうか?

そこで実体験を踏まえ、伝え動かすテクニックをご紹介したいと思います。

  1. 伝える前に聞く。(自分が言う前に相手の話を聞く)
  2. 伝える前に、自分の言動を見直す(言っている本人ができていなければ…)
  3. 受容的に聞く(カウンセリングの基本中の基本は相手の話を聞くことです)
  4. 答えを言わない(結果から話さない)
  5. 答えを言わせる(本人に答えを導き出させる)※そのためには「オウム返し」で
  6. 相手の考え方の結果、どうなるのか考えさせる(答えなければ例えとして自分の経験を話す)
  7. 相手の目的や動機を確認する
  8. 目的と動機を、今の言動で満たせるか考えさせる
  9. 声のトーンや話す速さを調整する
  10. 相手の会話のリズムに合わせる(相手の会話の速度や答えるまでの時間に合わせる)
  11. 間を置く
  12. 1回で理解できなければ、理解できるまで同じことを言い続ける

簡単にまとめてみましたが、これという順番はありません。1~12を頭の片隅に置きながら会話を楽しんで下さい。

メッシ選手が「今のままでは上手くなれないよ。あなたの夢はなんだい?サッカー選手か!そしたら、しっかりと決められた約束を守り続けて、日々努力するこ とが大切だよ」と画像で子どもにメッセージを送るなら(見せ続ける)、子ども達の心も行動も変化すると思いませんか?


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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