子どもは環境を選べない

キッズのためのメンタルトレーニング - 第74回
掲載日:2011年10月18日

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最近、私の周りで血液型の話を多く耳にします。「何型」だから「○○な性格」。または「○○な性格」だから「何型」だとか。皆様はどう思いますか? 本当に 血液型で性格が決まると思いますか?心理学で研究が行われていますが、血液型と性格には科学的な根拠は何ひとつないと言われています。

血 液型による性格判断が人気の理由の1つは統計学です。例えば、「熊本県人は熊本弁を話す」とか「頑固者が多い」と言われますが、熊本県人全ての人が熊本 弁で頑固者とは限りません。私は熊本弁・長崎弁・福岡弁・広島弁・標準語を話します。頑固者かと言えば(笑)また、「あなたはO型だから、おおざっぱ」と 言われ、思い込んだ人は、それに応じた態度をとるようになります。その行動を見た人もまた「O型はおおざっぱ」と解釈します。ちなみに私はO型ですが、以 外に几帳面です。

血液型による性格判断には良し悪しがあると思うのは私だけでしょうか!?

では性格は、どのようにして形成 されるのでしょうか。これまでの研究では「遺伝子」と「環境」が性格に影響していると言われています。親から受け継いだ遺 伝子はどうしようもできませんが、生まれ育った環境はいかようにもなります。つまり、子どもに関わる人=親次第で性格は変化します。

なぜ、 今回は性格のお話をしているかと言えば、私がメンタルやサッカーの指導を行う中学生・高校生に関わる一方で、巡回やスクールで園児や小学生にも関わ り、感じていることの1つに「幼児期」「キッズ年代」が、選手のメンタル面(性格)の基礎を作っていると思うからです。
幼児期までに最も多く子どもと接しているのは親(両親)です。「うちの子供は○○だから」と言いますが、○○になった理由(原因)は親にあるといっても過言ではありません。

○○ のような子どもにしたいと思われるなら、○○になるように育てる、導くことが重要だと思います。これはサッカーの指導をしている方にも言えることで す。体の傷は後に残るように、考え方もまた心に刻まれます。育児や教育は簡単ではないのは理解しています。ただ、可愛い我が子の将来に関わることです。大 変や難しいで片付けるのはどうかと思いますよ。


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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