怒るだけが教育ではない

キッズのためのメンタルトレーニング - 第23回
掲載日:2009年10月6日

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10月に入り秋の季節になってきました。
季節の変わり目は、毎回のことながら天気が思わしくなく…最近は雨が続きますね。

季節の変わり目は天候が不安定なように私たち人間も季節の変わり目には体調が不安定になり心身の不調、風邪や熱などを引き起こします。
しかし、この時期(季節の変わり目)になると人間も自然の一部だと感じる瞬間です。
春夏秋冬を無意識に心身は感じているのでしょうか?

今年は新型インフルエンザが流行しています。
ただの季節の変わり目による体調の不良や病気ではないので、保護者の皆様は十分に気をつけて下さい。

さて、快適で豊かな暮らしをしている私達ですが、その影響からか現代の子供たちを見ていると「思考力」や「発言力」が低下しているように感じています。

これは私の推測からですが、私達大人が子どもの頃に「してほしかったこと」や「辛かったこと」を我が子たちに対して同じ思いや経験をさせたくないと、親が先手を打つ、又、社会の変化(生活の変化)で手間をかけずに何事も容易(簡単)に行える便利で快適な生活環境(例えば、インターネット・携帯電話・コンビニなどなど)と2点が、子供たちの思考力と発言力を低下させているのではないかと思います。

低学年の子供を持つ親によく話すことですが、子供達に対して誉めてあげる、認めてあげる事が重要だと思います。

なぜかというと、現代社会は成果主義や実力主義、評価主義で攻撃的であり闘争的な社会になっている為、仕事では「ダメだ! 何をやっているんだ!」等の言葉が多く、この流れ(順番)は、職場で親が言われ、言われた親は家庭で子供に言うパターンとなっています。

大人はストレス発散できますが、又は発散できる方法を知っていますが、子供はできない(知らない)のです。
あなたは子供に対して誉めた数と怒った(注意した)数は、どちらが多いですか?

良くなってほしい!正しく育てないと、と思うあまり子供の悪いところばかりを話していませんか?
そうすると子供は自分の良いところ(長所・特技)が解らず、駄目なところ(欠点ばかり)に目が行き、自分自身のイメージが低下します。また、自尊心が育まれません。

注意するな!怒るな!と言っていません。誉めることと、注意すること(怒ること)のバランスが大事であると言うことです。
これは個人的にも言えることです。自分自身の悪いところばかり見るのではなく、良いところも見るようにしましょう。


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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