祖父母に学ぶ

キッズのためのメンタルトレーニング - 第48回
掲載日:2010年9月28日

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先日、私の祖母が長崎県佐世保市から熊本に遊びに来ました。約1週間の滞在でしたが、私が0歳から10歳まで祖母と一緒に過ごした記憶が、祖母の言動で思い出されました。
今回はキッズ向けではなく、私たち大人向けの話にしたいと思います。

現在の世の中は、核家族が主流となり共働きが当然の社会です。私もその1人です。

子どもといえば、習い事の毎日です。朝から晩まで大人(成人)のような慌しい毎日です。
へたすれば大人よりもハードなスケジュールかもしれません。

34 歳の私が言うのはおこがましいことですが、親も子も忙しい社会になったと感じてなりません。忙しいとは「心を亡くす」と漢字から例えられています。先 程の慌しいも「心が荒れる」と言われています。心を亡くし心が荒れていることの証拠に、犯罪や事件、自殺など増加です。また、その中には未成年者も多く なっています。

祖母の話に戻りますが、80歳の祖母の言葉と行動には「忘れている大切なこと」に気付かされます。

両手を重ねて「ありがとう!」と言います。(どんな時も)
もったいないからと食事は自宅で料理します。
もったいないからと外食の余りを持って帰ろうとします(これはどうかと思いますが)
もったいないからと自分の足で歩いて移動しようとします。
常に余裕を持って行動します
セカセカしていません(これは私が幼い頃からです)
人の文句は言いません

祖母の性格も関係していると思いますが、今の私の生活に当てはめると、できていないことが多いのは確かです。祖母の言動が正しいとはいいませんが、私たちが忘れているものを実践し続けている姿に、考えさせられます。

私の記憶では、祖母から「忙しさ」や「慌しさ」は見られませんでした。それには祖母の言動からも伺えると思います。実際に1日を、1つ1つを丁寧に、感謝して生きることが心の安定に深く影響していると言われています。


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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