まずは人としての教育

キッズのためのメンタルトレーニング - 第7回
掲載日:2009年2月10日

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今回は「サッカーと学校や生活のバランス」(めざせ!ベストサポーター P16~)というテーマになりますが、サッカーの指導者だけではなく他競技 の指導 者が口を揃えていう言葉の中に「“感謝する心”や“思いやりの心”を持つ選手は力をつけていくね」と、成長する選手が共通に持っている気持ちがあります。

確かに私も毎日、選手たちと触れさせて頂いておりますが、元気で明るく挨拶や返事を行い、積極的にコミュニケーションをとり、私の事を気づかってくれる選手は所属するチームではキーマンか、必ず成長(上手くなる)する選手です。
自然界でも言えることですが、植物などを見ても明るい環境は成長に結びついているかと考えられます。

この「人としての要素=常識」はサッカーだけでは作られません。
まずは人として生きていく中で養われるものだと思います。

グラウンドはサッカーに必要なプレー(スキル)をトレーニングする場であるように、人としての要素は、私生活の中でトレーニングしなければなりませんし、私生活の場でしか身につけることはできません。
そのように考えると、ピッチ外での指導者は親であり、家族であり、地域住民でしょう。
叉、学校・勉強・手伝い・遊びなどは人として生きていくうえで必要なスキルを身につけるための非常に重要なトレーニングの場です。

以前にもお伝えさせて頂きましたが、私が小学校の時の監督は、人として“あたり前”のことができなければ(していなかったら)練習はおろかボールさえ触らせてもらえませんでした。

例えば、勉強とサッカー・手伝いとサッカー・挨拶とサッカー…一見、何の関係もないように思いますが、心においては深い関係性があります。
勉強・手伝い・挨拶をするのは自分自身であり、サッカーをするのも自分自身です。
別の人がサッカーをする訳ではありません。
つまり、同じ人間、同じ心根が私たちの思考・行動をコントロールします。

ボールを一生懸命に追いかけるように、勉強も手伝いも遊びも一生懸命に取り組ませて下さい。
心の根が強く深く広く育っていきます。


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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