キッズのためのメンタルトレーニング - 第38回
掲載日:2010年5月11日
現在、キッズ年代からU-18(高校生)にかけて、指導者や選手からよく聞く話の中で「声を出す」と「コミュニケーション」の指摘や問題です。
簡単に言えば…「しゃべる」ことですね。
近年「コミュニケーションスキル」と言われる講習や研修が多く行われていることからも、この「しゃべる」ことについては日本全国でも課題となっているようです。
しかし、スペインで文化が人間に及ぼす影響を目の当りにした経験から、実際の熊本県人の性格的特徴を知る必要があると思いましたので、私なりに調べてみました。
熊本の県民性を一口で表わす言葉は「肥後もっこす」です。
「もっこす」とは「頑固者、強情者」という意味ですが、さらに進んで偏屈とか反骨とかいう性格を含んでいるようです。
県民性の研究として心理学者宮城音弥氏の調査結果がありますが、同氏は熊本県人の性格特性として「繊細でない、模倣的、島国的、礼儀正しくない、地味、豪 放、とっつきにくい、反抗的、こせこせしている、勤勉でない」を挙げており、マイナス評価が他県に比べて極端に多くなっています。(「日本人の性格(県民 性と歴史的人物)」[昭和44年;朝日新聞社刊])
一方、 文化史学者武光誠氏は、熊本の県民性は「剛健で正義感が強い、頑固で気が短い、さっぱりして明るく、人情味があり親切、口下手でお世辞がいえない、猛々し いそぶりは見せかけだけで強がっているだけ、内心は小心」としています。(「県民性の日本地図」[平成13年;文春新書])
双方の特性を見ると、もともと熊本県人は他人とコミュニケーションをとることに慣れていない(苦手)ようです。
子どもたちに会話することを促す前に、私たち大人が会話をする習慣を身に付けなくては、熊本県の文化から見ると難しいでしょう。また、会話の中身も肯定的 な会話にしなければならないと思います。なぜなら、多くの人の会話を聞くと否定的な会話が目立つからです。