人の役に立とうとする気持ち

キッズのためのメンタルトレーニング - 第46回
掲載日:2010年8月31日

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猛暑日が続いていますが、子ども達だけではなく保護者の皆様の体調は如何でしょうか!?夏休み(休日)は、子どもだけでなく保護者の皆様も練習や試合に足を運ばれ、見学・観戦されている姿を拝見します。
炎天下の中、一生懸命に子ども達やチームの応援や協力をされるお陰で私たち指導者は、効果的な運営や指導ができていると感じています。また、子ども達も元気な姿でグラウンドを駆け回ることができています。

指導する側を代表して「お疲れ様です」と「ありがとう御座います」と言わせて頂きたいです。

我が子がいるから。
我が子が属しているチームだから応援や協力をされていると思いますが、この「動機」こそ、私が子ども達に教えたい気付かせたいことです。

人が行動するのは「動機」が必要になります。
動機には「外発的な動機」と「内発的な動機」が存在します。
簡単に解説しますが、外発的とは言葉の通り「外側からの生じる動機」で、主に「報酬と恐怖」だと言われています。子どもで考えると報酬は「褒められる」で 恐怖は「怒られる・叱られる」です。褒められるから怒られるから行動する、褒められようと怒られないようにと行動することこそが外発的な動機です。これら の動機は本当の動機(やる気)にはなりません。

また、ものを与えることで動機付けを行う人もいます。手伝ってくれたから、決めたことを成し遂げた(達成したから)お金やものを与えることです。この「ごほうび」は報酬に関係しているので外発的な動機です。

では、内発的な動機とは何なのでしょうか?この文頭に記した応援や協力に答えがあります。
私たち大人は、子どもから「褒めてもらいたい」(ごほうびが欲しい)とか「怒られないように」などという理由で応援や協力をしているでしょうか。
子どもの役に立ちたい!子どものために何かしてあげたい!チームの役に立ちたい!という無償の愛で応援や協力をされていると思います。この「人の役に立つ (なる)」気持ちが内発的な動機の1つです。 他に内発的な動機には「自己成長の欲求」がありますが、日常生活から内発的な動機を植えつけるには、保護者の皆様が我が子や子ども達に行っている応援や協 力の理由である「人の役に立つ(立った)喜び」だと思います。


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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