キッズのためのメンタルトレーニング - 第53回
掲載日:2010年12月7日
親と子の関係と影響は昔から研究されてきました。
親のかかわり方の影響について、子どものパーソナリティ形成に関連していると考えられてきました。
1960年の宮城氏による研究では、親の養育態度を「受容と拒否」・「支配と服従」という2つの分類に整理し、子どものパーソナリティへの影響を説明しています。
子どもに対する受容と拒否ですが、
「受容」すると子どもは「感情安定・親切・神経質ならず」の性格が見られ、
「拒否」すると子どもは「落ち着きなし・反社会的・神経質(不安・劣等感)」の性格が見られる。
子どもに対する支配と服従ですが、
「支配」すると子どもは「服従・自発性なし・消極的」な性格が見られ、
「服従」すると子どもは「無責任・不注意・自信・乱暴」な性格が見られる。
以上のように説明されています。
養育態度には「これ」という答えはなく、受容・拒否・支配・服従のバランスが必要ではないでしょうか。
間違いないことは「支配する」ことと「拒否」することだけはNGのようですね。
しかし、近年では、親のはたらきかけが子どもに影響を与えるといった一方向的な捉え方ではなく、子どもの反応によって親の対応が変化するといった双方向的な捉え方を検討した研究も見られています。
養育に完璧や完全などは存在しませんが、以上のことを踏まえながら子どもと接すれば、知らないで養育するよりも効果はあると思います。