サッカーだけの年代ではない

キッズのためのメンタルトレーニング - 第77回
掲載日:2011年11月29日

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私は11月中旬から、日本サッカー協会公認B級コーチのライセンスを取得するために養成講習会に参加しています。
コーチのライセンスはサッカーの指導スキル(知識、戦術、トレーニングメニュー、コーチング)だけと思われている方も多いのではないでしょうか?それだけ ではなく、スポーツ医学(外科、内科)・栄養と食事・コンディショニング・スポーツ心理学・スポーツ社会科学・トレーニング理論・生理学・バイオメカニク スと多岐に渡り学習しなければなりません。
当初は「なぜ、ここまで学ばなければ…」と、学習のボリュームを受け入れることが出来ませんでしたが、学習し始めると「選手」にとって大切なことばかり。 これは指導者だけでなく、家族の皆様にも知ってもらいたい(学習してもらいたい)内容だと感じています。
そこで、私自身のインプットのためにも、ご覧の皆様にアウトプットしたと思います。
アウトプットとは、インプットした知識や情報、アイディアを外に出すことで自分に落とし込むことができる(身に付く)ということです。皆様も人に話したり、書いたりしたことは覚えませんか!?それが「インプット・アウトプット」です。

今回は「スキャモンの発育・発達曲線」をご紹介します。
これは成長には時期的な交代があるということを説明したものです。
キッズ年代は「プレ・ゴールデンエイジ」と言われています。神経系が著しく発達する時期であり、他種多様な動きを与えて神経系の配線をより多様にする必要があり、動き作り・身のこなしなどスポーツの基礎作りが重要な時期です。
サッカーのスキルを獲得させるためにサッカーをさせることは大事なことですが、サッカーに必要なスキルだけでなく、「動きのしなやかさ」「方向転換の速 さ」「回転の速さ」「ステップワークの速さ」など神経系を考慮したトレーニングが最も必要な時期です。
また、12歳になると神経系の発達がほぼ完成形に近づき、形態的にもやや安定した時期になるので、12歳までは「神経系の発達」を目的としてトレーニングをすることが最適だと言われています。

これだけでも知っていれば、「結果に急ぐ」こともなくなるかと思います。
子どもが、どんなにミスをしようとも「ナイスチャレンジ」を繰り返らせるようにトライさせること、励ますこと。外遊びやサッカー以外のスポーツも好意的に行なわせてあげること。
キッズ年代は、型にはめず子どもらしくさせてあげることが重要だと感じませんか?


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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