子どもの遊び

キッズのためのメンタルトレーニング - 第111回
掲載日:2013年4月2日

photo

皆さんは新聞を読んでいますか?
熊本日日新聞の方に聞いた話では、携帯やインターネットの普及などにより新聞の定期購読が減少し続けているとのこと(新聞離れ)。
新聞を読む大人の姿は昔話になるのでしょうか…。

人間の欲求を満たすことと時代・経済の変化は比例し、「利便性」や「効率的」を追求することは、今からこれからも変わらないと思いますが、得るものと同じく失うものもあるのではないでしょうか?

その1つに「考える力」です。
近年、「考える力を身につけよう」と提唱しているものの、考えないでも生きられる(考える必要のない)社会になっています。
活字を読むことは考える力を育む基礎です。
教育では「勉強の始まりは活字を読んで、内容を頭で理解し、整理することから」と言われています。

面倒くさい、手間のかかることの中に、私たちが必要とする人間的・社会的スキルの獲得があるように思えてなりません。
習い事だけで本当に「よりよい大人」になれるのでしょうか。

今回から「子供の遊び」について連載したいと思います。
子供の遊びは無駄ではなく必要なことを理解して頂きたいからです。
生きる力、対人関係を築くために遊びが大切だと言われます。
子供の遊びの世界を取り戻したいものです。

遊びの価値とは何でしょうか?
遊ぶことで子供たちは「身体的価値」「教育的価値」「社会的価値」「治療的価値」と多くの成果が得られます。
これらは親や教師、指導者によるものではなく、子供の自発的で喜びを伴った活動を通して達成されます。
最近、遊びまでコントロールしたり環境を作ったりする大人を見かけませんか!?

【身体的価値】 身体・運動機能が発達する。
【教育的価値】 知性・社会性・道徳性・情緒・自我意識の発達。
【社会的価値】 他者と共に生きていく喜びや連帯感を感じる。
【治療的価値】 怒りなどの抑圧されていた情緒の表出。充足することのできない願望を満たす。


写真
松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

よければこちらのコラムもどうぞ

© NPO法人 熊本県キッズサッカー協議会
Produced by Answer International