親子の関係が我が子のハートを作る

キッズのためのメンタルトレーニング - 第146回
掲載日:2014年8月19日

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いつもの前置きコメントよりも、今回は前回の続きを早速はじめますね。
というのもコラムを読まれているお父さん・お母さんに親子関係と子どもの性格の関係を知ってもらいたい。理解して頂きたいからです。
それは、サッカーの現場(環境)で起こっている子ども達のメンタル面の課題・問題と、これから説明する親子関係による子どもの性格的特徴が、全く同じだからです。
私自身、コラムを作成する過程で様々な心理学の書物を読み調べながら、文章を作っていますが、作りながら驚いたからです。

親の養育態度が直接、子どもの性格を形成する訳ではありませんが、一番近く、一番多く関わるのは親ですから、少なからず影響していると思います。
参考にされながら、子どもとの関わり方を考えてみませんか!?

親の養育態度により形成される子どもの性格について、以下のようにまとめられています。
あなたは、子どもに対してどのような関わり方をしていますか!?

親が【子どもを支配】すると…
・服従的で従順・大人の顔色をうかがう・自発性なし・消極的

親が【子どもを保護】すると…
・感情安定・好奇心がある・親切・神経質ではない

親が【子どもを拒否】すると…
・注意をひこうとする・落ち着きがない・反社会的・神経質(不安・劣等感)

親が【子どもに服従】すると…
・不従順・無責任・不注意・乱暴な振る舞いをする

また、現代の親に見られる「かまいすぎ」「甘やかし」ですが、子どもの性格にどう影響すると思いますか!?

子どもに【かまいすぎ・過保護】
・幼児的・依存心が強い・嫉妬心が強い・神経質・集団生活に馴染みにくい

子どもを【甘やかす】
・自己中心的・反抗的・忍耐力欠如・無作法・日課や規則を守れない

私は、この性格的特徴を持った子ども達をよく拝見します。正直本当に多いと思います。
熊本県内の指導者と話す時に必ず話題に上がるのも、この2つで示されている性格的特徴についてです。
特に同じ練習・同じ指導、同じ教育をしていても、なかなか上達しない子ども、勝てないチームにみられるメンタル面の問題です。

私 個人の考えですが、私たちが幼い頃に親からしてもらえなかった事を我が子にはさせたくないという思いから、また我が子から嫌われたくないという思いから、 かまいすぎ・過保護・甘やかしになっていると思いますが、してもらえなかった事や嫌われたくないという考えではなく「我が子が社会で生きていく力」を身に つけるにはから逆算した関わり方をしてほしいと思います。

私の恩師の1人、大津高校の平岡監督が大津高校に就任した最初のミーティングで話した言葉…「サッカーは人間性がストレートにあらわれる」。これは私の指導の指針ともなっている大切な言葉です。
あらから20年たっても同じことを言い続ける大津高校だからこそ今年の夏、県立高校ながら全国準優勝したと思っています。


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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