好きこそものの上手なれ

キッズのためのメンタルトレーニング - 第6回
掲載日:2009年1月27日

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子供たちは「好き」なことになると、私たち大人(親)が「やめなさい」と口にするまで没頭し続けます。また、好きなことは「しなさい」と言わなくても、勝手に(自然に)行っているものです。

実際に私がサポートさせて頂いているチームの監督の娘さんは幼い頃から勉強が大好きで、逆に親が心配して「いい加減に勉強するのを、やめて遊ぼうか」と言っても勉強や読書などを続けるそうです。
結果、学校の中では学年1位の成績です。

結果だけではありませんが、他にも同じような実話を多く聞きます。
例えば、家の手伝いはしないけど、ペットの世話だけは完璧にする。普段、履く靴は洗わないけど、スポーツで履く靴は自分で洗う。勉強は全くしないけどサッ カーに関しては、本を読んだり、ビデオを観たり、朝から練習したりと一生懸命に取り組むなどなど…本人が「好き」と思うことには無我夢中で取り組みます。

そもそも心理学的には次のような法則があります。
「好き」→「好奇心」→「興味」→「知識」→「自信」です。

具体的に私自身のことで説明します。
私はお城が大好きです。(余談ですが月1回は熊本城に行っています:笑)小学校低学年からお城が好きで、お城となると胸がワクワクするほどの好奇心を持っていました。
好奇心を持っている私は、もっと詳しく知りたいと興味を持ち、誰に言われるのでもなくお城に関する本を買って読み、叉、プラモデルは常にお城でした。
お城に関することは人並み以上の知識を持っています。だからこそ、お城については誰にも負けないほど好きだと言う自信があります。
お恥ずかしい私の実話ですが、「好き」という思いは大事なことだと思います。

自分の子供がレギュラーではないから、下手だから、周りの子供についていけないからと、やめさせたり、決めつけたり、怒ったりせずに「好きを見守って下さい」
私は、補欠・下手・むいてないは関係なく、好きなことに夢中になる子供たちは全員レギュラーだと思います。
たとえ、好きなことで成果がでなくても(成功しなくても)それ以上に多くの副産物を手に入れることが出来ます。
それは「頑張る習慣」「強い心(逞しい心)」であり、多くの友達との出会いや人間関係の学びなどです。
まだまだ人によっては多くの副産物があると思いますが、好きなことから、学校では教えてくれないことや社会で必要なことを学べると思います。


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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