自分に対する思い込み

キッズのためのメンタルトレーニング - 第99回
掲載日:2012年10月16日

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快進撃!この言葉を聞いて何をイメージしますか?
個人的ですが「ロアッソ熊本」です。(少々強引ですが…笑)

ロアッソ熊本 はJリーグ参入後、リーグ戦初の4連勝を果たし、天皇杯ではJ1勝ち点3差で2位のベガルタ仙台に敵地仙台で延長戦の末に勝利!見事にジャイ アントキリングで天皇杯ベスト16!そして10月14日ホームに町田を迎え2-1で勝利。公式戦6連勝です。この成績を見て快進撃ではないと言えないで しょう。

次節は10月21日(日)水前寺陸上競技場で横浜FCと戦いますが、人の先入観とは恐いもので「勝利して当然」と思い込んでいます。先入観が現実となるように、しっかりサポートしていきたいと思います。

「先入観」と言う言葉を聞いたことはあると思いますが、具体的に何?と言われて説明できますか?「前もっていだいている固定的な観念。(それによって自由な思考が妨げられる場合にいう)」という意味です。
私達は良くも悪くも自分・人・生活・社会などに対して先入観を持っています。あなたは自分のことを、どんな人間だと思いますか?と質問され何と答えますか?多くの人は他人からの評価や今までの経験や体験から自分という人間を説明しますね。
今回のロアッソ熊本で言えば、公式戦6連勝という成績が「次節も勝利するのではないか」という前向きな先入観になっています。

この先入観を育児や教育で活用する事例は多く存在します。
例えば、数学が苦手な生徒に実際より高い点数や評価を与えます。それを見て聞いた生徒は「自分はできるかもしれない」と受け取り「頑張れば数学のテストで 良い点数がとれるはずだ」と考えるようになり、数学に対する取り組みが変わり、実際に良い点数をとれるようになる。これは内発的動機にアプローチする自己 成就予言という方法ですが、褒めることではなく「自分自身に期待を持たせ、自分の言動が期待に沿ったものに変化する」という内容です。

皆様は目の前の子供に本人が肯定的になるような、自分自身に期待を抱かせるような言葉を投げかけていますか?
私が目の前にする子供に言いたい言葉は「人の話がよく聞けるね」「言ったことはできるね」「嘘をつかないね」「人の気持ちをよく理解できるね」「約束は守れるね」「自分のことは自分でできるね」です。
言葉のような言動をしてほしいからこそ、言葉を通じて子供たちに「○○ができるんだ」と期待を持たせたい(先入観を抱かせたい)と思っています。


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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