運動と脳の関係 前編

キッズのためのメンタルトレーニング - 第59回
掲載日:2011年3月15日

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最近、育成の立場からキッズの試合で提案したいアイディアがあります。
それは体験です。

1つ目は審判を保護者に経験して頂くこと。
2つ目は試合を保儀者に経験して頂くこと。
ピッチ外の世界だけではなく、ピッチ内の世界を知ってもらいたいからです。

審判の目線になれば、子どもの目線になれば、応援の仕方や態度について理解して頂けると思います。
いかなる場合でも「勝つ」ことは大切ですが、育成という年代となると、時には勝利主義が育成の妨げになることがあります。

今回は「運動と脳の関係」について前編、後編に分けてお話したいと思います。

運動は、脳のほぼ全ての領域を使います。脳の活性化には勉学ではなく運動が効果的だと言われています。
脳神経機能に対する運動の効果は以下の通りです。

  1. 脳の運動制御機能の発達促進効果
  2. 精神状態の改善効果
  3. 知的能力の改善効果

3つを見てお解かりのように、運動は私たちに「生きていく力」を身につけてくれます。
体の動き、頭の動きを促進、改善してくれます。

このような効果をもたらす運動ですが、「遊び」が脳の発達に効果的だと言われています。
鬼ごっこ、缶蹴り、ケイドロ、などの子ども遊び。考えれば体も頭も使いますね。
遊びの中では様々なことにチャレンジできます。ミスや失敗を恐れることもありませんから。

これが勝利主義の遊びならどうなるでしょうか!?様々なチャレンジを行うでしょうか。
サッカー経験者の私の意見ではNOです。勝敗が気になりトライ&エラーではなく、セーフティーなプレーを選択してしまいます。セーフティーなプレーは動き (運動)を制限させるだけです。本当にサッカーのスキルを身に付けさせたいと思われるなら、また健全な心身を養わせたいならば、キッズ年代からチャレンジ できる環境=遊びの場を与えることも必要ではないかと思います。

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3 月11日に発生いたしました東北地方太平洋沖地震と津波により被災された皆様に対しまして、心からお見舞い申し上げます。また、失われた多くの尊い命に 深いお悔やみを申し上げます。そして、行方不明になられている皆様の一刻も早い救出と一人でも多くの安否を心よりお祈りしております。熊本の皆様の 中にも、ご親族やお知り合いの方に被災された方がおられるのではないかと危惧しております。東北在住の大学時代の先輩、後輩がおります。無事 との報告を受けておりますが、ご家族と連絡が取れない状態の後輩がおります。自分のことのようで、どうしたらよいか、何をしたらいいのか、不安で心配でな りません。

この被災状況の甚大さに非常に心を痛め、被災された皆様のことを考えますと簡単に言葉に表すことのできない切実なる思いです。余震、原発など未だ予断を許さぬ状態です。

微力ではありますが、熊本からできることをできる限り行い、被災された皆様に一刻も早い心身の安心と安全、行方不明なられた皆様の救出のためになれるように、一人でも多くの熊本県民の皆様、ご協力くださいますようお願い申し上げます。

いまだ発見されていない方々が一刻も早く発見されますことを、そして被災された皆様の生活の一日でも早い復興を心からお祈りしております。

平成23年3月15日 松山 周平


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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