メンタルが弱い!? 前編

キッズのためのメンタルトレーニング - 第117回
掲載日:2013年6月25日

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今月の15日にブラジルで開幕したFIFAコンフェデレーションズカップをご覧になっていますか?ご覧になっている方は日本の裏側ということで睡眠 不足と 思いますが…ブラジル代表ネイマール選手の個人技は同じ人間と思えないほど凄いものですね。個人的にはスペイン代表の個々の技術と試合運びに酔いしれてい ます。

先日、中体連予選を控える某サッカー部に日本代表の国際Aマッチ出場数最多記録保持者こと遠藤保仁が出版した「自然体」を引用してメンタルトレーニング講習会を行いました。(※ちなみに、このチームは見事県予選を1位で通過しました!)。
この自然体の第一章で、遠藤選手は「幼い時、ビデオテープが擦り切れるほどサッカーのビデオを毎日観ていた」と記載しています。しかもテレビやゲームに興味がなかったと言うほどですから、完全にサッカー小僧ですね。
成功(上達)の近道の1つはモノマネですから、遠藤選手は無意識に成功するプロセスを歩んできていますね。

今、開催しているコンフェデを上手に活用してみませんか!?
サッカーが大好きな子どもは、親が言わなくても生放送か録画して観るでしょうが、サッカーに興味が薄い、いまいち真剣にサッカーに取り組めていない子どもに対しては、子どもと一緒に観戦してみては如何でしょうか!?

「メンタルが弱い」という言葉をよく聞きますが、私の考えでは「メンタルに強いも弱いもない」と思っています。
弱いと言うなら、生存と繁殖のために必要な感情である「恐怖」を持って生まれたことが弱さを生じさせているかもしれません。しかし、現代は恐怖を感じることのない平和で豊かな社会に変化しているため「恐怖=弱い」とは考えにくいでしょう。

気持ちは結びつきやすい性質を持っています。
子ども達に説明する時は「心は磁石」と言っていますが、気持ちは常に何かと結びつき、何かに引っ張られています。
私たちの心理状態は、この「何か」によって変化し、様々な気持ち・感情を生じさせています。
メンタルが弱い人の傾向は、まさに「気持ちが何かに結びつきやすく(動きやすく)なっている」だけです。

理 解するのは難しいでしょうが、プロスポーツ選手の多くが「平常心」や「不動心」という言葉を座右の銘にしていることや、学業優秀な人が「集中力が全てで す」と答えることから「①何かに・②結びつく」ことが、メンタルに大きな影響を与え、成果を左右する重要であることが解るのではないでしょうか。


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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