メンタルが弱い!? 後編

キッズのためのメンタルトレーニング - 第118回
掲載日:2013年7月10日

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ブラジルで開幕したFIFAコンフェデレーションズカップは自国のブラジルが大会3連覇で幕を閉じましたが、同時に世界王者スペインの2011年11月から続いていた国際Aマッチ無敗記録が26試合で止まりました。
この決戦をライブで見ていた私は「勝つ(勝ちたい)理由は、ブラジルの方が多いので、ブラジルが勝つのでは!」とスペイン代表のサッカーが好きな私です が、ブラジル勝利を感じていました。観戦した方も同じ思いでは…ブラジルの運動量とフィジカルコンタクトのタフさはスペインを圧倒していましたから。
日程的な問題でスペイン代表のコンディションは良くなかったと思いますが、あれだけハードワークを続けることができるのも「理由」があったからではないでしょうか?

ブラジルは「三連覇」「自国開催」という明確な勝つ理由があり、勝つ理由以外のことに心を結びつけていなかったと考えられます。

では、メンタルが弱い人=結びつきやすい人の傾向は、自己評価が低く、他人の評価を気にする人です。
自分という人間の捉え方(思い方)が低いことから、「できるorできない」「うまくいくorうまくいかない」と、人間の心理状態が不安定になる1つの要因である「二者択一」を余儀なくされてしまいます。
また、自己評価が低い人は「できない」「うまくいかない」ことを選んでしまい、できない・うまくいかないことを予期(予測)してしまうので、結果が訪れる前に、できなくなる・うまくいかなくなることに心を結びつけてしまいます。
他人の評価を気にする人は、他人からの評価が直接的に自己存在、自己評価となる傾向があります。
他人からの言葉や態度、接し方などで、自分自身は良くも悪くも…。

これら2つの傾向から脱却する方法は!「なりたい自分」を明確に持つことと、なりたい自分を「演じ続ける」ことです。
なりたい自分から心を離さないで下さい。俳優のように、なりきって下さい。今の自分(今までの自分)ではなく、なりたい自分で生きてみれば、見る世界・見える世界が変わります。
また、他人からの評価も、そう思われるように演じていれば気にすることは少なくなります。明確に持ち、演じ続ける過程で「ミス」は生じます。ミスとは目的があるから表れるものですから、ミス=ダメではなく、ミス=前進していることと捉えて下さい。


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松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。
ロアッソ熊本 アカデミー部長
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。

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